ヒラメキから突破への方程式

柴田陽子×近藤太香巳 対談

「ビジネス」と「ブランディング」2つのカリスマによる奇跡のタッグ 「BODY ARCHI(ボディアーキ)」誕生秘話

柴田陽子事務所 代表取締役 柴田 陽子/株式会社ネクシィーズグループ 代表取締役社長 兼 グループ代表 近藤 太香巳

文/竹田 明(ユータック) 撮影/久保田育男(OWL) | 2019.04.12

近藤太香巳と柴田陽子の2ショット
独自のビジネスモデルで携帯電話、インターネット、LEDの普及を成し遂げたネクシィーズグループの近藤太香巳と、類まれな感性と的確なマーケット分析力で多くのブランドや店舗をプロデュースしてきた柴田陽子。時代が求める2つのカリスマが、強力なタッグを組んで生み出したのが、定額制セルフエステスタジオ「BODY ARCHI(ボディアーキ)」。2018年11月15日に表参道店がオープンし、2019年3月15日には2号店の渋谷桜丘店がオープン。月額1万円で通い放題というビジネスモデルが注目を浴び、1号店のオープン時には600名の予約が殺到し人気となった。その誕生秘話に迫る2人の対談。ビジネスを作り上げる裏側では、どんなストーリーが動いていたのか?

柴田陽子事務所 代表取締役 柴田 陽子/株式会社ネクシィーズグループ 代表取締役社長 兼 グループ代表 近藤 太香巳  

●柴田陽子事務所代表取締役 柴田 陽子:大学卒業後に外食企業に入社し新規業態開発を担当。その後、化粧品会社での商品開発やサロン業態開発などの経験を経て、2004年に「柴田陽子事務所」を設立。ブランディングプロデューサーとして、コーポレートブランディング、店舗プロデュース、商品開発など多技に渡るコンサルティング業務を請け負う。2014年セブン&アイ・ホールディングス「グランツリー武蔵小杉」総合プロデューサーを務めた他、「渋谷ヒカリエレストランフロア」のプロデュース。また、2015年ミラノ国際博覧会における日本館レストランのプロデュース。さらに、パレスホテル東京「7料飲施設」、ローソン「Uchi café Sweets」、ルミネ、日本交通、JOMOバリュースタイルなどのブランディングを手掛け、都内で直営の飲食店を展開。「自分が本当に納得のできる、ものづくりがしたい」という思いから、理想の洋服作りをはじめ、2013年秋には「BORDERS at BALCONY」を立ち上げた。

●株式会社ネクシィーズグループ 代表取締役社長 兼 グループ代表 近藤 太香巳:1967年11月1日生まれ。19歳の時、50万円を元手に会社を創業。34歳でナスダック・ジャパン(現ジャスダック)へ株式上場し、37歳で2004年当時最年少創業社長として東証一部に上場。時代が必要とするサービスをいち早く手がけ、携帯電話、インターネットを日本中に普及。現在は、エネルギー環境事業、電子メディア事業、経営者団体「パッションリーダーズ」のいずれも日本一の規模にまで拡大。世界的経済紙 「Forbes(フォーブス)」によるForbes Asia's 200 Best Under A Billion 2018に選定。常に新しい事業領域にチャンレンジを続け、ビジネスパーソンから若者まで情熱あるリーダーとして圧倒的な支持を得ている。JAPAN VENTURE AWARD 2006 最高位 経済産業大臣賞。『シーバスリーガル ゴールドシグネチャー・アワード 2019 Presented by GOETHE』 ビジネスイノベーション部門受賞。

「高品質&低価格のサービス」「高額なエステマシンの初期投資ゼロ」、この2つのヒラメキをセットで広めれば、一気に、さらに劇的に美容業界を変えられると思った

 

近藤太香巳のインタビューカット

近藤 エステ業界を自分なりに研究してみて、ずいぶんと古いビジネスモデルだなと感じたのが、BODY ARCHI事業の出発点。エステはどこも高額で、ローンを組んで通っている人もいるという。なぜだろうと調べてみると、施術に使うマシンが高額な上に、施術する人の技術も必要。それは当然、料金が高くなります。自分で施術する「セルフエステ」は一時期注目されましたが、流行りませんでした。素人が使うにはマシンの構造や扱い方が複雑過ぎたんですね。顔やお腹周り、足元など、部位によって使用するマシンが異なり、それぞれ使い方が違う。それでは使い方を覚えるだけで大変です。

そんなエステマシンも、今は進化していて使い勝手が格段にアップしていることが分かりました。そこで、月額1万円の定額制で最新鋭のエステマシンが使い放題だったら、おもしろいビジネスになると考えました。加えて、初期投資が不要な「ネクシィーズ・ゼロ」のビジネスモデルを展開する当社としては、1台数百万円する高額なエステマシンを初期投資ゼロで提供する。これによって、初期投資を大幅に抑えたFC展開を閃いたのです。「高品質&低価格のサービス」「高額なエステマシンの初期投資ゼロ」、この2つのヒラメキをセットで広めれば、一気に、さらに劇的に美容業界を変えられると思ったんですね。

柴田 これまでとは違う事業を閃いたということで、BODY ARCHIの話をいただいたんですが、実は当初、ある疑念を持っていたんです。ヒラメキをベースにスタートする事業だけに、一貫性を持って取り組めるのかという心配でした。近藤代表のなかで、どれくらいこの事業に真剣に取り組む覚悟があるのか、見極めようとしました。

近藤 だから、柴田さんとは何回も何回も話をして、この新しい事業にかける私の熱意を説いたよね。

柴田 何度となくお話しするうちに、近藤代表の「燃えるポイント」が見えてきました。消費者のことを第一に考える人で、既存のやり方の上に胡坐をかいている業界を見つけたとき、この人は燃えるんだな、と。近藤代表はこれまでも、そんな業界を見つけては、徹底的に研究して新しい時代に沿ったやり方に変化させてきた人。BODY ARCHIの事業も、LED照明を爆発的に普及させた「ネクシィーズ・ゼロ」や電子雑誌という新たな領域にチャレンジした「ブランジスタ」と同じく、近藤代表の魂の部分から出た事業なんだと理解できました。

近藤 ちゃんと私の根底にあるものを見極めてくれているのがうれしいですね(笑)

柴田陽子のインタビューカット

柴田 結果が出るプロジェクトしか受けないのが、私たちの会社のモットーなんです。いろんな依頼をいただきますが、成功するか見極めるときにポイントにしていることが3つあります。

第一に「経営者の志が高いか」。目先の利益にとらわれた事業ではなく、社会的な意義を持っており、かつリーダーの志に自分が共感できるかが重要なポイントです。次に「商品が本物であるか」。いくら知恵を絞って工夫しても、商品に魅力がないと成功しませんから、これも大事です。その2つを前提にして、最後に「市場のニーズがあるか」を考えます。どれだけ意義があって、すごい事業でも、時代がついてきておらず、消費者が受け入れてくれないと成功しません。

近藤 ということは、ボディアーキも本物の商品と認められたという訳ですね?

柴田 はい。過去にセルフエステが注目されたのは、私も知っていました。その当時、自分でも何度かセルフエステを試しましたが、近藤代表が感じたのと同じく、初心者が簡単に出来るものではないと思っていました。同じことを感じていた近藤代表が最新機器ではその問題を解決していることを見つけ、そこにビジネスチャンスを見出したのは正解だと思います。BODY ARCHIで使っている「FORCE CUTTER BODY ARCHI ORIGINARL MODEL(フォース・カッター)」は、他社との差別化になると確信しました。

エステマシン「フォースカッター」

最先端エステマシン、「FORCE CUTTER BODY ARCHI ORIGINARL MODEL」。

近藤 エステマシンに関しては、とことんこだわりました。誰でも使えるマシンであることが、絶対条件。今あるエステサロンに通う女性の声には「ここをもっと重点的に施術してほしかった」という声があるように、結構エステティシャンのやり方に不満を持っている人もいるようで、その点セルフエステなら自分で施術するわけだから、納得いくエステができる。

柴田 マイペースでエステに通えるというのが、最後にあげたポイントの「市場のニーズ」につながります。「健康で美しくありたい」というのは、女性の永遠のテーマ。しかし、エステ業界はさまざま要因があって頭打ち状態。一方で、自分の意志で目的を持って自分の身体をマネジメントするスポーツジム業界は伸びています。女性がきれいで健康になりたいと思っているだけでなく、自ら自分の身体をコントロールすることにも潜在的なニーズがあると考えました。

華美ではなく女性心をくすぐるセンスが良くて健康的な佇まいの空間。それを表現したのがBODY ARCHIの店舗

セルフエステスタジオ ボディアーキ渋谷桜丘店のレセプション

渋谷桜丘店のレセプション。

セルフエステスタジオ ボディアーキの個室

セルフエステ個室。

近藤 エステサロンではなく、「美容」と「健康」をミックスマッチさせた市場を作ると柴田さんから提案をもらったとき、なるほどと感心しました。スポーツジム的な要素を加えることで、約3500億円のエステ市場と、約4600億円のフィットネス市場のちょうど真ん中がターゲットです。

柴田 BODY ARCHIの話をいただいたときに「私が私のエステティシャン」というキャッチコピーが書かれていましたよね。事業内容を説明してもらう中で、事業の魅力は伝わってきたけれども「私が私のエステティシャン」というコピーがちょっと違うなと思っていました。とはいえ、なかなかそれに代わるコンセプトが思い浮かばず、ライバル店に視察に行って自分なりにあれこれと考え「ヨガだけじゃ、理想のラインは作れない。」という言葉にたどり着きました。自分とストイックに向き合い、今日より明日、明日より明後日が良くなるために、自分に返ってくる評価はすべて自分の責任であるという強い意志を持っている女性が、ヨガだけではイメージ通りの自分にはたどり着けないというメッセージを込めました。エステというのは、とかく怠け者が選ぶ手段とされています。普段からスポーツジムに通って体を動かしていれば、エステに通って痩身する必要はない。自分をしっかりコントロールできないからエステに通ってお金で解決するとみられている向きがあります。

近藤 そういう見方をする人がいるんですね。

柴田 旦那さんが家に帰ったとき、子どもを家に残して奥さんがエステに行っていると、男の人はイラっとするのに、スポーツジムに行って体を動かしているとなると「頑張っているね」となるんですよ。結婚していなくても、エステに行くからデートに30分遅れると言われると、やはり男性はイラっとする。でも、スポーツジムに行ってから行くと言えば「ゆっくりシャワーで汗を流してからでいいよ」となるんです。女性もエステに行っているのを公表しづらい。他力本願、お金の力で美しさを保とうとしているのは、どこか後ろ髪を引かれる思いがある。スポーツジムやヨガに通いはじめると「自分は頑張っている」と思えるから、周囲の人に言いたくなるのと正反対です。

セルフエステスタジオ ボディアーキのパネルイメージ 矢野未希子の後ろ姿

セルフエステにスポーツジムの要素をミックス。

セルフエステスタジオ ボディアーキのパネルイメージ 矢野未希子のバストアップ

イメージモデルに矢野未希子さんを起用。

近藤 その考え方は男性からは、絶対に出ないですよね。BODY ARCHIの事業が思いついたとき、「セルフエステ」であることをアピールしようと真っ先に考えました。でも、柴田さんは「ボディアーキ」というネーミングを考えて、自分で自分を設計するというコンセプトを考え出した。初めて聞いたとき「カッコいい!」と思いました。

柴田 ありがとうございます(笑)。もう一つポイントにしているのが「健康」というキーワードです。BODY ARCHIでセルフエステを続ければ、体温を上げる効果も期待でき、健康の維持につながります。

近藤 健康も美容と同じく、今後成長が期待される市場。その2つをセットにしたのは見事でした。その点でいえば、内装やインテリアがシンプルなのは、理にかなっています。健康志向の人ってナチュラルなテイストを好むイメージがあるから。どこのエステサロンも、なぜか外装も内装もインテリアもキラキラしてるんですよね。女性はやっぱりキラキラが好きなのかなと思って、最初のアイデアではサロン内のデザインはキラキラでした(笑)。

柴田 シャンデリアがかかっているような世界観でしたよね(笑)

近藤 そうそう、わからないから。エステ業界の人がそうしているんだから、それが女性の好みなんだと思ってしまった。それが、柴田さんの手にかかったら、こんなにも落ち着きのあるスタイリッシュなデザインになりました。

柴田 ストイックに自分と向き合っている、ヘルシーで男性からも女性からも好かれるような自立した女性が好むのは、華美ではなく女性心をくすぐるセンスが良くて健康的な佇まいの空間。それを表現したのがBODY ARCHIの店舗なんです。

近藤:柴田さんのブランディング力が優れているのは、オープンして実際に来店してくれている人たちを見ればわかります。来店者の平均年齢は34.6歳。これは柴田さんが想定したターゲットそのままだし、昼も夜も来店してくれているのが、何よりもすごいと思う。昼間はこれほど来客があると予想していませんでした。ママさん世代もターゲットにしたのが成功していると思います。

柴田 子育てや毎日の家事で忙しいママさんは、予約ができないんですよ。何があるかわからないから、先々の予定を組めないんですね。でも、昼間に時間がないわけではないんですよ。子どもが幼稚園や学校に行っている間は、フリーですから。ボディアーキならスマホで空き状況が見られます。時間が空いたときその場で簡単に予約が入れられたら、今日明日の予定が組めます。ママさんは口コミ力もありますから、彼女たちのニーズを丁寧に拾うことで、本来なら暇な昼間の時間帯を活用することができます。

「美容業界のスタバになる」

セルフエステスタジオ ボディアーキ表参道店のレセプション

表参道店のレセプション。

セルフエステスタジオ ボディアーキ表参道店の廊下

廊下もシンプルなデザイン。

近藤 私たちネクシィーズグループは、企画と営業を得意とする会社。これまでの事業も基本的な考え方はBODY ARCHIと同じで、いかにコストダウンを実現して、お客様に喜んでもらうか。そして、新しい価値を提供できるかにあると思っています。そして、私が陣頭指揮を執るからには、ナンバー1にならないといけない。圧倒的なサービス力で市場を制圧したい。そのために不安だったのは、私が女性ではないこと。女性の細やかな気持ちは、逆立ちしたってわからない。その点では、柴田さんが一緒に手掛けてくれて本当に助かった。「美容業界のスタバになれるといいね」という柴田さんの言葉で、私のなかでさらに火が付いたよね。

柴田 機械の検証や個室の広さの設定、オペレーションの構築、人材教育など、私たちが提案したことをすぐに実行して、結果を出す。そのネクシィーズグループの機動力には驚きました。新規アプリのシステム開発も内製して、こんなに早くできるんだと感心しました。販促もPRも広告も、あらゆるチームがすぐに社内で編成される。そのスピード感は絶対に他社にはないと思います。かなりのセンセーショナルを持って受け止めました。

近藤 社長室のプロジェクトにしたからね。何年ぶりだろう、社長室でこんなに大きなプロジェクトに取り組んだのは。恐らく今のネクシィーズグループの主力事業であるLED照明や業務用冷蔵庫・空調を普及させる「ネクシィーズ・ゼロ」をスタートさせたとき以来じゃないかな。社員のグループLINEにも入って、柴田さんたちプロジェクト関係者とのグループLINEと、両方に目を通して常に現状・進捗を把握しました。

近藤太香巳と柴田陽子の対談風景

柴田 短期間でどんどん形になっていきましたよね。表参道に開いた最初の店舗は、オープン前に600人の予約が入り、さらに300人待ちの状態でしたよね。

近藤 けれども、最初のプロモーションには、あまり資金を投入しませんでした。InstagramやFacebook広告を少し出したのと、インフルエンサーを活用したぐらい。あちこちのメディアが取り上げてくれて、雑誌やWebなど84媒体がBODY ARCHIを紹介してくれました。

柴田 発表会と体験会を開いたのが大きかったですね。マスコミ、特に女性誌の編集者やライターが実際に体験して「これはすごい」となったのがポイント。インフルエンサーに体験してもらったときも、そのまま会員になる人がたくさんいました。それぐらいBODY ARCHIの商品力は強いんだと思います。

オープン時のプロモーションで念頭にあったのは、フランチャイズ展開。多額の広告費をかけて成功しても、フランチャイズに加盟しようかという人からすれば、説得力がありません。それだけ広告費をかければ成功して当然と思われてしまいます。フランチャイズ加盟を促すためには、たとえ直営店であってもフランチャイジーと同じく財布のひもをしっかり締めて、自ら実験台になる覚悟も必要でした。

セルフエステスタジオ ボディアーキ表参道店のエントランス

1号店、表参道店のエントランス。

近藤 このビジネスをやるかやらないかは、一店舗目の結果で判断しようと思っていたんだよね。表参道というネームバリューあるエリアだけれども、メイン通りから4つも角を入った住宅街に面した場所に最初の店を構え、しかも、11月という美容業界では閑散期といわれているシーズンにオープンした。それは、この条件で成功すれば、ビジネスに勝機があると判断しようと考えたから。そしてフランチャイジーに説明するときに、立地でユーザーをキャッチしたのではないと証明できると考えたからなんだよね。

柴田 クリエイターの観点から、フラッグシップとなる1号店は、最高の場所に店を構えて、豪華に大々的にプロモーションを打ちましょうと提案しました。ですが、近藤代表から「フランチャイジーの目線で考えよう」という提案を受け、瞬間的に納得したのを覚えています(笑)

近藤 フランチャイジーも最初は事業経験のある企業と組むつもりだけど、その後は、美容業界で仕事をしたい女性の起業を応援したいと思っている。BODY ARCHIは「事業付ファイナンス」の一環として考えています。ボディアーキで使うマシンは1台300万円。標準モデルの店舗ではそれを20台用意する。それだけで6,000万円が必要。物件取得費や内装、運転資金などを合わせると、初期投資が1億円ぐらいかかる。でも、そのうちの8,000万円くらいは、ネクシィーズグループが用意する。フランチャイジーには、毎月の利用料金として5年間(60回)で支払ってもらえばOK。これまでのフランチャイズの仕組みや概念を「事業付ファイナンス」として一新させたいと考えています。

「自分には無理」とあきらめていた女性が、BODY ARCHIのFCで起業にチャレンジしてくれたらうれしいですね

セルフエステスタジオ ボディアーキ渋谷桜丘店エントランスで近藤太香巳と柴田陽子の2ショット

     渋谷桜丘店エントランスにて。

柴田 これまで、店舗の立ち上げにたくさん関わってきましたが、開店するよりもそれを維持する方が数倍難しい。店舗のランニングをうまくできる人に、運営を任せるという考え方は、正解だと思いますね。最初のお金持ちを探すよりも、長く続けられる有能な人を探す。それは、ビジネスの本質を見極めている人からしかでないアイデアですし、とても理にかなっていますよね。

近藤 それに命を懸ける人が成功する。そうでないとベンチャーは大手企業に勝てませんからね。最初の10店舗ぐらいを上場企業と成功させて、その後は、BODY ARCHIに命を懸けられる人、美容業界が好きでたまらないという女性に店舗を経営してもらいたいと考えています。

柴田 美容業界で活躍したい女性をバックアップするという話を聞いたとき、なんて素敵なアイデアだろうと思いましたね。口角が2ミリ上がったことで自信がついて人生が変わる人もいます。そしてそれを信じて美容業界で頑張っている女性たちがたくさんいます。美容業界に興味がある女性起業家にとって、初期投資が少なくてすむビジネスモデルはとても魅力的だと思います。「自分には無理」とあきらめていた女性が、BODY ARCHIのFCで起業にチャレンジしてくれたらうれしいですね。

近藤 BODY ARCHIのような「事業付ファイナンス」は、事業とファイナンスがセットになっているから、銀行からの融資も受けやすくなる。BODY ARCHIの事業が成功すれば、同じビジネスモデルを他業種でも展開できると踏んでいる。

柴田 その意味でもBODY ARCHIの事業は成功させないといけないですね。

近藤 そうですね。先の話とは少し矛盾するけど、まずは一等地に店舗を増やしたい。表参道の店でフランチャイジーへの証明は済んでいるから、ここからは純粋にブランド力の構築をしていかないとね。

柴田 すでに渋谷の新築大型商業施設内をはじめ、銀座など好立地への出店を決めましたからね。

近藤 ブランドが確立できれば、二子玉川とかベッドタウンに出店したい。賃料が安いからブランド力さえあれば、そちらの方が利益を出しやすいですからね。表参道の店をオープンするとき、黒字展開するためのポイントとなる500人の会員を半年で集めようと考えていた。本来なら1年間かけて集める会員数を半分の期間で集められましたというのが営業トークになると考えていました。ところが、蓋を開けたら半年どころか1カ月で達成してしまった。700人の会員を集められれば、1,000万円の利益が出る試算。800人なら3,000万円。フランチャイジーにとって悪くないビジネスだと思います。

柴田 そのためにも、今展開しているブランディングフェーズを成功させないといけませんね。表参道店で事業の可能性を検証したので、次は好立地に店を構えて「大手だから安心」というブランドイメージを確立したい。

近藤太香巳と柴田陽子の対談風景

近藤 2019年中に20店舗をオープンしたかった。でも、サービスのクオリティが下がる可能性も考えて15店舗を目標にした。

柴田 最初の10店舗ぐらいがブランディングフェーズに必要な店舗でしょうかね。今年出店する残りの5店舗は、次のフェーズを見据えた場所への出店でもいいかもしれません。

近藤 3年で100店舗を目指そう!

柴田 美容業界のスタバになるには、まだまだこれからですよ!

近藤 そうだね。これからも一緒にBODY ARCHIを育てていこう!

 

BODY ARCHI 公式HP
https://bodyarchi.com/

店舗情報

BODY ARCHI 表参道店
アクセス:
東京メトロ 銀座線・半蔵門線・千代田線
表参道駅A2出口から徒歩4分
住所:東京都渋谷区神宮前4-15-4 YC表参道第3ビル B1F
営業時間:11:00〜最終受付20:00
定休日:月曜日
部屋数:21部屋

BODY ARCHI 渋谷桜丘店
アクセス:
JR渋谷駅南改札を出て、西口徒歩7分
住所:東京都渋谷区桜丘町20-4 ネクシィーズスクエアビル 1F
営業時間:11:00〜最終受付20:00
定休日:月曜日
部屋数:25部屋

BODY ARCHI 西新宿店
アクセス:
東京メトロ丸ノ内線 新宿駅 徒歩3分
都営大江戸線 新宿西口駅 徒歩2分
JR新宿駅 徒歩5分
住所:東京都新宿区西新宿1-3-13 Zenken PlazaⅡ 9F
営業時間:11:00〜最終受付20:00
定休日:月曜日
部屋数:21部屋

BODY ARCHI 高田馬場店
アクセス:JR山手線 高田馬場駅 徒歩2分
住所:東京都新宿区高田馬場2-17-15 唐橋ビル5F
営業時間:11時~最終受付 20時30分 定休日:月曜日
部屋数:25室(マシン25台)

BODY ARCHI 心斎橋店
アクセス:
地下鉄 御堂筋線・長堀鶴見緑地線 心斎橋駅 徒歩2分
住所:大阪府大阪市中央区南船場3-5-11 心斎橋フロントビル 5F
営業時間:11時~最終受付 20時30分 
定休日:月曜日
部屋数:17室(マシン17台)

BODY ARCHI 銀座店 
アクセス:
東京メトロ銀座線等 銀座駅 徒歩4分
JR山手線等 新橋駅 徒歩6分
住所:東京都中央区銀座7-3-8 銀座七丁目プレイス 3F
営業時間:11時~最終受付 20時30分
定休日:月曜日
部屋数:20室(マシン20台)

BODY ARCHI 大宮店
アクセス:
JR大宮駅から 徒歩5分
住所:埼玉県さいたま市大宮区宮町2-23 イーストゲート大宮ビルA館 1F
営業時間:11:00〜最終受付20:30
定休日:月曜日
部屋数:20部屋

  1. BODY ARCHI 栄店
    アクセス:
    桜通線 久屋大通駅から 徒歩2分
    東山線 栄駅から 徒歩4分
    住所:愛知県名古屋市中区錦3-6-8 GI368ビル 9F
    営業時間:11:00〜最終受付20:30
    定休日:月曜日
    部屋数:12部屋

 

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vol.56

DXに本気 カギは共創と人材育成

日本アイ・ビー・エムデジタルサービス株式会社

代表取締役社長

井上裕美

DXは日本の喫緊の課題だ。政府はデジタル庁を発足させデジタル化を推進、民間企業もIT投資の名のもとに業務のシステム化やウェブサービスへの移行に努めてきたが、依然として世界に遅れを取っている。IJDS初代社長・井上裕美氏に、日本が本質的なDXに取り組み、加速させるために何が必要か聞く。
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