人材力

ポテンシャルを最大化する“のびしろ”経営請負人!

株式会社ARIA Solution

代表取締役

伊藤 治男

写真/若原瑞昌 文/吉田正広 | 2020.02.10

能力がないのではなく、引き出せていないだけ。働く社員の「のびしろ」を伸ばす事で、会社のポテンシャルを伸ばし、業績アップを実現する「のびしろコンシェルジュ」の経営ソリューションに迫る!

株式会社ARIA Solution 代表取締役 伊藤 治男(いとう はるお)

立教大学法学部卒業。第一生命保険相互会社退社後、中小企業での勤務や旅行会社の立ち上げに参画。行動科学、マーケティング、心理学、NLP(神経言語プログラミング)、コーチングなどをベースにした、豊富な経験と独自に構築した理論で、これまでに300社以上の企業を支援。趣味の海外旅行は62か国にもおよぶ。

「働き方改革」実現のために 先ずは会社のビジョン共有を

例えば期待して入社したのに、会社の雰囲気が合わず辞めていってしまう新入社員。あるいは、資金や人材に恵まれているにも関わらず思ったほど成果がでない、とへそを噛む経営者。

「何かしらの阻害因子があって、人も会社も伸び悩んでいます」

こう話すのは、ARIA Solutionの伊藤社長。なぜ伸び悩むのか? ビジョンがないからだという。

「例えば、結婚と同じで互いに同じ価値観で分かり合えていると誤解するから問題が生じます。こんな人(会社)だと思わなかったという失望のせいで、社員は入社してみたけれど会社のイメージが違うからと辞めていくし、チームの場合はお互いの特性や多様性を認めることができず、バラバラになってしまい、個々がもっているポテンシャルを存分に発揮できません」

伊藤社長は、現社員の“のびしろ”を伸ばして戦力化し、業績の向上や社員の定着率アップを図る「のびしろコンシェルジュ」だ。社員だけではなく、社長の本当はどうなりたいのか?の想いからビジョンをあぶり出し、全社に共有することで個々の社員が「今なにをすべきか」という目標を分かり易く言語化、評価制度と絡めることで、個人の成長や貢献が会社の業績向上に繋がるという仕組みをつくり出している。

具体的には、社員研修によるチームビルディングの強化や、社員の特性が分かる効き脳検査をはじめ、行動科学理論を用いた仕組みで、個々がもっている能力を引き出す最良の手段を提案するなど、様々な手法を用いて組織開発を推進する。では、それぞれの“のびしろ”を伸ばすことでどのような効果があるのか?

「先ず、社長と社員が共通言語を持つことで、社長は『なんで自分の言っていることをわかってくれないんだ』というストレスから解放されますし、社員は会社のビジョンを理解することで『なにをすべきか』が分かり、自分で考え成果を出す行動ができるようになります。

また、それに応じた評価の仕組みがあるということも、人材力の強化に繋がります。社員がポテンシャルを発揮するための環境づくりは重要ですから、そういった意味でも評価制度を見直し、自分に期待されている成長や行動、結果がわかるようになることは大切です。

さらに、成果を出すための社員の行動プロセスをモデル化し、それを社員に落とし込むことで全社員が戦力社員として活躍できる流れをつくり出すこともできます。社員と会社、ともに“のびしろ”を伸ばすことでトータル的な業績向上が望めます」

ARIA Solutionでは、企業のビジョンを段階的に実現するために、企業理念を社員に浸透させるクレド作成浸透コンサルティングや、企業のライフサイクルに合わせて「働き方改革」を実現するための組織開発コンサルティングなど、様々な状況に対応できるサービスを用意している。なかでも、人事制度の見直しやコーチングを応用した社内フィードバックの仕組みを構築するなど、「人」の可能性を伸ばすことを強みとする。人はそれぞれ違うという多様性があることを認識し、各人の特性を見極めた上で「効き脳」を意識した采配をすることも重要だという。

「ハーマンモデルの診断を用いれば、人は4つのタイプに大別できます。Aは設計図を書き上げるのが上手い人。Bは決めたことを着実にこなす人。Cは関係性を意識し、皆を巻き込むのが上手い人。Dはアイデアを出すのが得意な人。例えば、Dはアイデアを出すが実現性に欠ける。それをAが仕組みづくりに落とし込む。Cは“みんなでやろうぜ!”といって周りを巻き込み、着実にこなすBがアイデアを形にしていくといった具合です」

タイプが違うからこその相乗効果により、互いを補いあう機能的なチームビルディングが実現するという。

「経営者にはAとDが多い傾向なので、自分の会社の状態を踏まえ、不足しているプロセスのタイプの人材を採用する戦略が叶えば、1+1が3にも4にもなります」と具体的に組織の“のびしろ”を引き出す手法を示した。

旅行好きの伊藤社長。訪問先は62か国に及ぶ。実際に搭乗した飛行機を中心に、模型を集めるのが趣味。

奏功しているのは社員研修だ。

「仕事の感覚で研修しても結実しません。楽しみながらチームビルディングに関わる気づきが得られるように導きます。

例えば、ひとつのフラフープを9人で運ぶという課題。各人が人差し指だけで支えます。簡単そうに思えますが、『自分はちゃんとやっているはずなのに、なんで他の人は……』などという誤解から生じる問題を、ゲームを通じて体感してもらいます。これが意外と難しく20分以上掛かってもできないケースが多いんです」

社員研修は短くても1件につき2~3時間。ひとつのコンサルに携わる時間は長いので、1日にこなせる案件は多くて3つまでだ。それでも今年は昨年の3500万円を越える年商が見込まれるという。

「コンサルした企業の売上が半年で1.5倍になりました。それを聞いた私がびっくりしています」

紹介が紹介を呼び、ひとりで賄うには体力的にきつくなってきたとうれしい悲鳴も上げる。

「今後は誰でもできる再現性の高い仕組みを構築して、同じ志をもつ仲間を増やすのが目標です。また、出版などを通じて組織開発のエッセンスを広めたいと思っています」と伊藤社長。自身の“のびしろ”もまだまだ引き出せそうだ!

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vol.46

未来のためのスクワット 飲食業界の革命児がポストコロナに考えること

株式会社DDホールディングス

代表取締役社長グループCEO

松村厚久

新型コロナウイルス感染拡大で多くの産業が打撃を受けるなか、飲食業界はその中心にいた。史上最高益を達成し、まさに躍進の年を迎えようとしていた飲食大手DDホールディングスは一転、かつてない苦境に追い込まれる。数々の業界の常識を打ち破ってきた松村氏は、いま何を考えるか。
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